この講座では、2つの言葉を使い分けます。 目的は「何のために」、目標は「数字や期限のある到達点」です。
たとえば、ダンススタジオなら、「生徒さんが踊る楽しさを知る場にしたい」が目的です。「今期の体験参加を○人にする」が目標です。 この単元では、目標を作業に分ける話をします。目的の話は、No.01 と No.03 に出てきます。
みかみさん(発信者)は、意思決定を「目的をToDoに変換する作業」と言っています。 ToDoは、やること・作業のことです。
目的や目標のままでは、人は動けません。 「今期の売上を上げる」と言われても、明日何をすればいいか分からないからです。それを、1人ひとりが明日やれる作業まで落とす。これが意思決定です。
意思決定が4つの要素のひとつであることは、No.03 で扱っています。読んでいなくても、この単元は読めます。
動画には、30億円まで規模を広げる具体的な手順、利益率や財務、採用のやり方の話は、ほとんど出てきません。 この単元も、扱いません。あるのは、「目標を作業に分けて、上から渡す」という考え方と、動画の中の例です。数字を作ったり、足したりはしません。
○ 関係する単元:No.03(目的を達成する4つの要素)。目標から作業に分けた結果が、ずれていないかを見る話は No.06 の評価の順番にもつながります(後で出ます)
○ 動画の例に出る数字(3億、400個など)は、字幕のとおりに使います。あなたの事業の数字ではありません
動画では、まず「今週の売上を3億円作る」という目標の例が出てきます。 3億円を作るのが目的(ここでは目標)です。では、それを作るには何をすればいいか。動画の例を、順に追います。
こうして、最初の「売上」が、「動画をこれだけ出す」というToDoまで下りてきます。 目標を、商品の数、面談の数、動画の本数という順に、小さい数と作業に変えていく。これが、変換です。
みかみさんは、この変換が適切であれば、目的は達成される、と言っています。 つまり、売上をいきなり増やそうとするのではなく、「何をいくつやれば、その売上になるか」を数にして並べる、という考え方です。
もう1つの例が、サッカー部です。 目的は「全国大会に行く」です。これを作業にすると、筋トレのメニューや、練習メニューを決めることになります。
動画は、それを決めること自体も意思決定だ、と言っています。 売上の例と、サッカーの例は、中身が違っても、形は同じです。「大きな目的を、練習や商品の数といった、手を動かせる形にする」。この形は、どの事業でも使えます。
動画は、この変換ができていない組織について、はっきり言っています。 目的を決めるだけで、ToDoに変換する意思決定がなされていないと、たまたま当たることはあっても、安定しません。目隠しで撃つのと同じだ、というたとえです。
だから、適切な意思決定がなされていないのは、よくない、というのが動画の主張です。 言葉は強いですが、言っていることは落ち着いて読めば、「作業まで分けないと、結果が運になる」という点です。
○ よくある勘違い:「目標を立てれば、人は動く」ではありません。目標は、作業まで分けて、はじめて動けます
○ 動画の例にある商品名は、この講座では「自社の講座商品」と書き換えています
目標を、必要な数と作業に変換して並べる。変換が適切なら、目的に届く。
ここまでの話は、全部の作業をトップが決めるように聞こえるかもしれません。 でも、動画は違います。みかみさんは、「自分が全部のToDoを出すわけではない」と言っています。
流れは、こうです。 上の人が、ある人に、「この目的を頼む」と渡します。受け取った人は、「YouTubeをどうするか」のような目的をもらったので、それを自分のToDoに変換します。 これを、上から順に、みんなでやっていきます。
つまり、目的を上から分配し、受け取った人がまたToDoに変えるです。 分配した先で、また変換が起きます。ここがずれなければ、全員が自分のToDoを持って動ける、という形になります。
上の人ほど、1回の決定が大きくなります。 No.03 で扱った「名選手が名監督とは限らない」の話も、扱う目的の大きさが違う、という点でつながっています。
目的の分け方は、上から決まっていくので、受け取る側は、自分の目的の置き場所を知っておくと動きやすくなります。 「自分が受け取った目的は何か」「その上には、何の目的があるか」を、確認できるようにしておく。これが、次の章の話につながります。
目的を渡して、変換してもらったら、それで終わりではありません。 動画は、分配した目的が、ずれないように、どう変換されているかを追いかけていけば、大体どんな目的も達成される、と言っています。
追いかける、というのは、見張ることとは少し違います。 受け取った人が、目的をどんなToDoに変えたのか。その変換が、目的に合っているのか。それを確認する、という意味です。
みかみさんは、人は「やっています」という顔をして、実は進んでいないこともある、と言っています。 だから、追いかける仕組みが要る、という話です。ここは、No.04 以降の「ごまかせない仕組み」とつながります(後で出ます)。
みかみさんは、動画の中で、自分の会社(Addness)の仕組みを見せています。 Addnessは、みかみさんの会社が作っているゴール管理ツールです。事実として、動画で分かる範囲を書きます。
これを、あなたも使わなければいけない、という話ではありません。 大事なのは、道具ではなく、「目的からToDoまでが、つながっているか」を、確認できる形にすることです。紙の表でも、スプレッドシートでも、始められます。
動画では、「ToDoに変換できているかのエラーが、AIによって見つかって、減っていく」という話も出ます。 ここは、動画の途中の相づちのような部分で、詳しい仕組みは説明されていません。
あなたの事業で真似る時は、まず手作業で十分です。 「目的」「必要な数」「作業」の3段の表を作って、1か月に1回、見直す。そこからで大丈夫です。
○ 関係する単元:「ずれの修正(アラインメント)」は No.03 で扱いました。評価の順番は No.06 で扱います(後で出ます)
○ 雇用しているスタッフに「やった時間」を細かく記録させる場合は、働き方や記録の扱いに決まりがあります。自分の事業に当てはめる時は、社労士など専門家に確認してください
目的を渡したら終わりではない。受け取った人が、目的をToDoに変えたか、その変換が合っているかを追いかける。
自分の事業を1つ選んで、「今期の目標 → 必要な数 → 作業」の3段に分けます(10分)。 訪問介護・ダンススタジオ・Kindle出版・コンテンツ販売から選んでください。
数の例を、いくつか挙げます。ここでは、数字は「○」にしてあります。あなたの事業の数字を入れてください。
訪問介護で考える時は、利用者さんの名前など本人が分かることは書きません。 最後に、3段の「作業」を誰に渡すかも、役割で書いてみてください。受け取った人が、さらに分ける場合は、そこでもう1段作ります。
問1 動画で、「意思決定」とは何だと言っていますか。
問2 動画の売上の例の順番として、正しいのはどれですか。
問3 目的を受け取った人は、その後どうしますか。動画の考え方に近いのはどれですか。
問4 目的を分配したあとに、動画で大事だと言っているのはどれですか。
出典:みかみ『【管理職必見】マネジメントでこれ知らないと組織は崩壊します...。一年で300名規模の組織を作り上げたみかみ式組織論』(YouTube, 2025-08-09, https://www.youtube.com/watch?v=q1TH3WWxu_4)