組織と経営の講座

区分2 人が自分から動く仕組み★★★

No.06 評価の順番:成果→成果物→質問の数→時間

人をどの順番で見て評価するかを学びます。成果、成果物、質問の数、時間の4つを、上から順に見ていく形です。区分2のまとめにあたる回で、扱いは「しっかり」です。
目次
  1. 第0章 前提知識
  2. 第1章 評価は「役に立てているか、今後立てるか」
  3. 第2章 4つの順番
  4. 第3章 時間すら使わない人と、能力不足への向き合い方
  5. 第4章 やってみよう
  6. 確認問題

第0章 前提知識

① 評価 :その人が、人の役に立てているかを見ること

この単元で「評価」と呼ぶのは、給料の査定だけではありません。その人が今、周りの人の役に立てているか。これから立てそうか。この2点を見ることです。

みかみさん(発信者)は、この見方を、会社のただ1つのルール「周りの人の役に立て」(No.04のワンルール)から引き出しています。ルールが1つなので、評価も「役に立っているか」で見ます。 この講座の卒業課題では、あなたの事業のルールを「3つ以内」で書きます。みかみさんの1つより少し広げた、この講座からの提案です。

② 成果・成果物・質問の数・時間 :4つの言葉

4つの言葉は、似ていて混ざりやすいので、先に分けておきます。

成果が一番大きな結果で、時間が一番小さな材料です。成果が出ていなければ1つ下を見る、というように、上から順に下りていきます。

③ 業務委託と、雇用しているスタッフ

動画のみかみさんの会社は、業務委託(外部の契約で働く人)が前提です。第3章で、雇用しているスタッフ(ヘルパーさんなど)に当てはめる時の注意を書きます。

○ 関係する単元:No.04(ワンルール)、No.05(褒める・叱る)
○ No.05の「褒める・叱る」は、この単元の4つの順番と組み合わせて使います。みかみさんは、成果・成果物・質問の数・時間を見る基準を「自発的な行動を促すシステム」と呼んでいます

第1章 評価は「役に立てているか、今後立てるか」

① 今できていない人には、投資したい 必ず覚える

みかみさんの評価の基本は、2つです。人の役に立てているか。そして、これから立てるかどうか。

今、役に立てている人は、いてくれた方がいい存在です。「ありがとう」と言える人なので、仲良くやっていけます。

では、今は役に立てていない人は、全員を辞めてもらうのか。みかみさんは、そうではないと答えます。今できていない人が、将来もできないとは限りません。だから、今できていない人には投資したいと言っています。

② 育つ人と育たない人を、4つの基準で見分ける 必ず覚える

では、育つ人と育たない人は、どう見分けるのか。みかみさんは、評価の基準を4つだけにしています。

その4つが、成果、成果物、質問の数、時間です。この順番で、上から見ていきます。

みかみさんは、この見分け方を、優秀な人が少ない時代に、人を育てるための基準だと考えています。優秀な人ばかり採れるなら苦労はしない、と言います。だから、育てられる人を見分ける基準が必要になります。

○ よくある勘違い:「4つの基準」は、人を減点するためのものではありません。みかみさんの狙いは、今できていない人を、どこから育てるかを決めることです
○ 関係する単元:No.04(役に立つ、が評価の軸になっていること)

第2章 4つの順番

① 成果 :出ていれば、そこで終わり 必ず覚える

最初に見るのは成果です。成果が出ていれば、それでクリアです。

みかみさんは、「ありがとう」と言える状態だ、と話します。成果が出ているなら、その先の細かい話は要りません。

動画の例では、YouTubeのチャンネル登録者を1万人増やす、という目標が出てきます。1万人増えていれば、それでいい、という話です。

② 成果物 :頑張っているかを見る試験紙 必ず覚える

成果が出ていなかったら、次は成果物を見ます。

同じ目標で、登録者が3000人しか増えなかった人を考えます。「3000人増やすために、何をしたの?」と聞きます。ここで答えが2種類に分かれます。

前者は、頑張っていないことが分かります。後者は、頑張っていることが分かります。それでも成果が出ていないなら、やり方を変えれば結果が出る可能性があります。

みかみさんは、成果物を「頑張っているかどうかの試験紙」と呼んでいます。成果物を見ると、本人がどれだけやったかが見えるからです。

③ 質問の数 :成果物が少ない人は、聞きに来る 必ず覚える

成果物が少ない人については、さらに2通りの理由が考えられます。頑張る気がないのか。それとも、能力が足りないのか。

動画の例では、動画1本を作るのに2ヶ月かかった人が出てきます。頑張って編集しているけれど、時間がかかりすぎている状態です。これは、頑張る気がないのではなく、能力が低いだけです。

みかみさんは、こういう人を追い出さないと言います。理由は、育てる自信があるからです。

育て方は質問です。成果物が出せないなら、聞きに来る。普通の人が3日で1本作れるなら、2ヶ月はやり方がおかしい、と分かります。

聞きに来れば、必ず得るものがあります。得るものがあれば成長して、少しずつ、まともな量の成果物に届きます。

つまり、成果物が出せない人への指示は、聞きに来ること。これが基本です。質問の数を見ることで、育てられる人かどうかが分かります。

④ 時間 :ごまかせない、最後の基準 必ず覚える

質問にも来ない人がいます。やる気がないか、能力が足りないか、どちらかです。それでも、みかみさんはまだ見捨てません。

最後に見るのは、時間です。時間はごまかせません。また、誰もが平等に持っています。そこを思いきり使っている人が、やる気がないはずはない、という考えです。

時間を使っている人は、いつか質問に来られるようになります。質問ができれば成果物が出て、成果物が出れば成果が出ます。だから時間さえ使っていれば、何とかしてあげる、というのが最終ラインだそうです。

○ 別の動画(『マネジメントでこれ知らないと組織は崩壊します』)にも、同じ順番が出てきます。「成果を出したら、それでいい。成果物を出せたら許す。質問しに来るなら、まあいい。時間を使っているなら、まあいい」という順番です
○ 動画の例(登録者の数、動画の本数)は、みかみさんの事業の例です。あなたの事業の数字や作業に置き換える練習は、第4章でします

第3章 時間すら使わない人と、能力不足への向き合い方

① 時間すら使わない人には、手をかけない さらっと

時間すら使わない人は、やる気の問題だ、とみかみさんは言います。能力の問題ではないからです。そういう人には、手をかけない、と話しています。

動画では、「放置する」「辞めさせることもしない(辞めさせるのも手間だから)」と言っています。時間を使うのは誰でもできるので、ここさえクリアしない人は、あとは好きにしてください、という扱いです。

これは、業務委託(外部の契約メンバー)が前提の話です。雇用しているスタッフに、同じ扱いはできません。

② 能力不足は、上の役目 必ず覚える

動画の中で、「時間は使っているのに、やることを間違えている人」の話が出ます。時間は誰でも使えますが、やることを間違えている人がほとんどだ、という指摘です。

みかみさんは、これは能力不足だと言います。そして解決するのは、質問を促す仕組みです。上の人が、何をやればうまくいくかを分かっている、という前提があります。

だから、能力不足は、上の人が「やること」を示すべきだと話しています。上の力にどうしても左右される、とも認めています。

スキルが付いていない人は、付けるためにやることができていないだけ。だから上が、やることを示してあげる、という見方です。

③ 雇用しているスタッフに使う時の注意 必ず覚える

動画の評価の順番そのものは、雇用しているスタッフにも「見方」として使えます。成果、成果物、質問の数、時間を順に見ると、どこで困っているかが分かるからです。

ただし、使えるのは見方の部分だけです。「時間すら使わない人は放置する」「辞めさせない」といった扱いは、雇用では使えません。雇用しているスタッフの働く時間や、指導の進め方には、守るべき決まりがあるからです。

面談した日付や、伝えた内容を、記録に残しておくと、後で話し合う時に役立ちます。ここは法律の義務として確認できた内容ではなく、この講座からの提案です。確認できた法律の情報(パワハラ防止の措置、懲戒の相当性、就業規則、減給の上限)は、No.05に1回まとめてあります。詳しくはNo.05を見てください。

自分の事業に当てはめる時は、社労士など専門家に確認してください。

④ 家族経営向けの言い換え

ここからは、この講座からの提案です。あなたの事業で、動画の4つを、自分の言葉に置き換えてみます。例は、業務委託の相手を想定しています。

4つの基準 ダンススタジオの講師さん Kindle出版の外注先
成果 体験に来た人の入会の数 公開した本の売れ行き
成果物 体験レッスン用の振り付けの数、生徒さん向けの資料 原稿の章の数、表紙案の数
質問の数 分からない時に、連絡してきた回数 分からない時に、相談してきた回数
時間(の代わり) 連絡や報告が定期的に来ているか 進み具合の報告が来ているか

業務委託の相手は、使った時間が外から見えにくいものです。そこでこの表では、「時間」の代わりに、連絡や報告が来ているかを見ています。

雇用しているスタッフ(ヘルパーさんなど)の場合は、同じ順番を、困っている所を見つける目的にだけ使います。たとえば訪問介護なら、成果=利用者さんに予定どおりのサービスが届いたか、成果物=訪問の記録、質問の数=分からない時に相談してきたか、と見ていきます。どこで止まっているかが分かったら、教える・手順を見直すなど、事業所の側から手を打ちます。「放置」や「手をかけない」には使いません。

評価は「役に立てているか、今後立てるか」。成果→成果物→質問の数→時間の順に、上から見る。時間すら使わない人への「放置」は業務委託の前提で、雇用しているスタッフには使えない。詳しくはNo.05。

第4章 やってみよう

自分の事業で、4つの基準を言葉にします(10分)。例は、ダンススタジオの講師さん、Kindle出版の外注先、コンテンツ販売のチームなどです。

  1. 評価したい相手を1人(役割で)決める(例:Kindleの外注先)
  2. その人に任せている目標を、1行で書く(例:今月、原稿を1冊分仕上げる)
  3. 成果は何で見るかを書く(例:公開できる原稿が仕上がったか)
  4. 成果が出ていない時の成果物を、1つ決める(例:原稿の章の数)
  5. 質問の数と時間は、何を見るかを書く(例:相談の回数、進み具合の報告)
  6. 成果物が少ない時に、最初にかける言葉を書く(例:「どこで止まっていますか。聞きに来てください」)

介護の仕事を選ぶ時は、利用者さんの名前など本人が分かることは書きません。雇用しているスタッフのことを書く時は、書き終えたら専門家へ確かめます。

確認問題

問1 動画の評価の順番として、合うものはどれですか。

問2 動画の例で、登録者を3000人しか増やせなかった人が「月に30本、動画を投稿した」と答えました。動画の考え方に近い見方はどれですか。

問3 動画で、動画1本を作るのに2ヶ月かかった人に対する対応として、合うものはどれですか。

問4 動画の「時間すら使わない人には手をかけない」という考え方について、この講座の説明に合うものはどれですか。

出典:みかみ『【必見】ただの大学生が3年で30億稼いだ独自の経営方法!参考にするだけで稼げる。』(YouTube, 2025-03-21, https://www.youtube.com/watch?v=X3jY8IyHwHo) 出典:みかみ『【管理職必見】マネジメントでこれ知らないと組織は崩壊します...。一年で300名規模の組織を作り上げたみかみ式組織論』(YouTube, 2025-08-09, https://www.youtube.com/watch?v=q1TH3WWxu_4)